27日午前0時15分ごろ、東京都大田区大森南のマンション一室で、この部屋に住む新井礼人ちゃん(3)が心肺停止の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。顔や体に複数のあざがあり、警視庁大森署は虐待を受けていた可能性があるとみて、いずれも20代の母親と同居の男性から事情を聴いている。
大森署によると、母親が「子供に熱があって、反応がない」と119番した。救急隊員が駆け付けたところ、礼人ちゃんは布団の上で横たわっていたという。左右のほおと尻に複数のあざがあったほか、左耳から出血しており、搬送先の病院の医師が虐待の疑いがあると判断した。
医師の所見では、死因は頭部に衝撃を受けたことによる硬膜下血腫の可能性が高い。同署は同日中にも司法解剖して詳しく調べる。
都家庭支援課によると、礼人ちゃんに関し、子育ての相談や虐待の通報などは寄せられていなかったという。
現場のマンション近くに住む40代女性は「犬の散歩をしていると(礼人ちゃんが)『かわいい』とよく駆け寄ってきてくれていた。明るい子だったのに、こんなことになるなんて……」と肩を落としていた。
現場は京浜急行大森町駅の南東約1.5キロの住宅街の一角。