【シリコンバレー=兼松雄一郎】全米レコード協会(RIAA)は2015年の米音楽市場の総売上高のうち、ストリーミング(逐次再生)配信の占める割合がダウンロードを初めて上回り、業界にとって最大の収入源となったとする報告書をまとめた。ストリーミング市場は米アップルの参入などで盛り上がり、前年比29%増の約24億ドル(約2700億円)に拡大した。
総売上高に占める割合はストリーミングが7ポイント増の34.3%となり、34.0%のダウンロードをわずかに上回った。CDなどの物理的な記録媒体は28.8%だった。
ストリーミングの成長をけん引した定額課金制による売上高は5割以上の大幅な伸びとなった。ダウンロードは10%減少した。音楽市場全体の伸びはわずかで、15年の総売上高は70億ドルと前の年に比べ0.9%増にとどまった。