総務省が29日発表した2月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり26万9774円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1.2%増加した。前年を上回るのは6カ月ぶり。QUICKが事前にまとめた市場予想の中央値は1.5%減だった。食品や授業料、医療サービスなどへの支出が増えた。
もっとも、うるう年で昨年より1日多い影響を除いた試算値では前年比実質1.5%減といい、総務省は消費支出の基調判断を「弱い動きがみられる」に据え置いた。
内訳をみると食料が実質の前年同月比で3.3%増、保健医療が13.1%増、教育が17.9%増となった。2月はインフルエンザが流行したことが医療サービスへの支出につながった。その一方、衣類などでは暖冬の影響が続き、被服及び履物は6.3%減、光熱・水道は3.2%減となった。
勤労者(サラリーマン)世帯の1世帯当たり消費支出は29万7662円で、実質で前年同月比1.8%増と6カ月ぶりに増加した。実収入は47万8624円となり、実質で2.4%減少した。
高額でぶれが大きい住居と自動車などを除いた消費支出は前年比1.9%増となり、季節調整した前月比でも1.2%の増加だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕