米大統領選の共和党候補者指名争いで、北西部ワイオミング州の党大会が16日あり、保守強硬派のクルーズ上院議員(45)が、この日に配分される全14人の代議員を獲得した。同州の一般代議員は26人で、すでに決まっていた代議員と合わせると、クルーズ氏は計23人を獲得したことになる。
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首位の実業家トランプ氏(69)との差は縮まったが、代議員の獲得総数でトランプ氏がなお優勢だ。共和党の指名争いは、トランプ氏が7月の党全国大会までに代議員総数の過半数を獲得し、指名を確実にできるかが焦点だ。
クルーズ氏が党全国大会での決選投票に持ち込むには、小さな州も回って一人でも多くの代議員を取る必要がある。このためクルーズ氏はワイオミング州で積極的に選挙運動を展開。一方、トランプ氏は同州に入らず、19日に予備選があるニューヨーク州での遊説を優先した。同州の代議員数は全米4番目で、事前の世論調査ではトランプ氏が優位となっている。(ニューヨーク=金成隆一)