ナイターレースの本格始動に向けた照明下でのテスト走行=川口市
埼玉県川口市の川口オートレース場で5月から、夜間レースが常時開催となる。好評だった昨年9月の試験レースを受け、市が照明施設を整備して本格導入を決めた。10月までの6開催計26日で実施し、勤め帰りの会社員や女性グループなどファン層の拡大を狙う。
レース場を囲む210基と、走路内の4塔に128基のLED照明を設置。ナイターの発走時間は第1レースが午後3時、最終レースは8時半ごろ。市街地にあるレース場の近隣住民への配慮から、9時には走路内の全照明が消される。
夜間の騒音対策のため、「爆音の迫力」をあえて断った消音マフラーを装着。排気音の7割以上が抑えられ、「スタンドの拍手や声援が聞こえます」と選手からも好評だ。
昨年9月に試行した夜間レースは、4日間の通常開催に換算して入場者が1万2千人、売り上げは2億円上回り、いずれもここ10年で最高を記録。オート発祥の地・船橋(千葉県)の撤退など、失速傾向は変わらないが、川口市公営競技事務所の鈴木伸宣所長は「一層の旗振り役が求められ、夜間レースで弾みをつけたい」と期待する。5月のナイターは25~29日の予定。(伊藤典俊)