地震で被災した南阿蘇村のペンションで、震災後初めての結婚式を挙げた天木賢太さん(左)と由美さん=8日午前、熊本県南阿蘇村白川、遠藤真梨撮影
熊本県などでの一連の地震で被災した南阿蘇村のペンション「南阿蘇ルナ天文台 森のアトリエ」で8日、地震後初の結婚式があった。建物が被害を受けて連休前まで休業していたが、明るい話題を発信しようと予定通り開いた。
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式場はペンションに併設するプラネタリウム。新郎新婦が生まれた日の星空を再現し、新郎で同県玉名市在住の天木賢太さん(29)と新婦の由美さん(31)が「笑顔の絶えないあたたかい家庭を築きます」と声をそろえて誓った。その後、招待客が見守る中で2人で選んだ「誓いの星」にキスを捧げた。
ペンションは今月で開業30周年を迎え、当初は開業記念イベントも計画。だが地震で床がゆがんだり壁に亀裂が入ったりして、一時休業に追い込まれた。宿泊キャンセルや挙式の延期も相次ぐというが、経営者の宮本孝志さん(59)は「式を開くことで、南阿蘇村が元気だと(村内外に)届けたい」と話している。(宋潤敏、女屋泰之)