外国人観光客の増加が、宿泊施設の不足や民泊増加の原因にもなっている=京都市下京区
京都市がマンションの空き部屋などに客を泊める「民泊」の実態を調べたところ、市内には約1万2千人が宿泊できる2702施設があり、このうち少なくとも7割の1847施設が、無許可で違法に営業をしている可能性が高いことがわかった。市は「無許可の施設には営業を中止するよう指導する」とするが、タイプによっては営業しやすくすることも検討する。
9日、市が市議会の経済総務委員会に報告した。
最大規模の「Airbnb(エアビーアンドビー)」など民泊を仲介する8サイトを調べたところ、市内では2702施設が掲載されていた。下京、中京、東山の3区で6割を占めた。所在地が特定できたのは1260件(46・6%)にとどまった。
2702件のうち旅館業法上の許可を得ていると確認できたのは189件(7%)で、1847件(68・4%)が無許可営業の可能性が高いという。市観光MICE推進室の担当者は「場所が特定できないなど調査できなかった所も含めれば、全体の9割は違法状態と考えている」とする。