三菱自動車の燃費偽装問題で、同社は11日、偽装が判明した軽自動車に加え、販売中の乗用車「RVR」でも燃費試験データを机上で計算していた可能性があると発表した。1991年以降、ほぼ全ての車種で違法なデータ測定をしていたことも明かした。
三菱自動車の燃費偽装問題
三菱自は11日、国土交通省に報告し、会見した。だが、不正の指示など詳細は「調査中」と繰り返した。国交省は「全容解明にかなり遠い内容」として18日までの再報告を求め、再度の立ち入り検査も検討するとしている。
三菱自によると、販売中のRVRでは、ベースモデルと呼ばれる車体で実走試験をして、燃費算出の元データとなる「走行抵抗値」を測定。この値を元に、別のモデルでは机上で計算していた疑いが見つかった。社内で確認し直した試験結果との隔たりが大きく、開発部門などで聞き取りをしている。
また、道路運送車両法で測定方法が定められた91年以降、3車種を除く全ての三菱車で、違法な方法で走行抵抗値の測定が行われていたことも示した。3車種は「ミラージュ」「デリカD:5」「アウトランダーPHEV」だという。