2027年に東京―名古屋間で開業を予定しているリニア中央新幹線について、反対する沿線7都県の住民ら約740人が、国を相手に、JR東海の計画を認可した処分の取り消しを求める訴訟を20日に東京地裁に起こす。原告団が12日、東京都内で会見して明らかにした。
原告は沿線の居住者や、土地や家などを持つ人ら。弁護団の説明では、JR東海が公表している工事計画の環境影響評価について、自然環境破壊や騒音、振動などについての調査や評価が不十分で、「認可の要件を欠き、環境影響評価法に違反する」などと主張していく。
弁護団共同代表の関島保雄弁護士は、「トンネル掘削で出る東京ドーム50杯分とも言われる土の行き場さえ決まっていない。それ以外でも河川が枯れたり、景観が破壊されたりするなど、膨大な被害が起きることが予想され、訴訟で問題点を問いたい」と話した。