米日が先日発表した共同声明で中国の対外政策に悪意ある非難を加え、中国への重大な内政干渉をし、中国側の利益を損なおうと企てたことについて、外交部(外務省)の趙立堅報道官は17日の定例記者会見で、「中国側はこれに強い不満と断固たる反対を表明する。米日に対して、直ちに中国への内政干渉を止め、対中国『小集団』の形成を止めるよう促す」とした。
【記者】 米日は16日に外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いて共同声明を発表し、「中国側の行動は既存の国際秩序と合致せず、国際社会に対する挑戦だ」とした。また、声明は中国関連の複数の問題に対しても懸念を表明した。これについて中国側としてコメントは。
【趙報道官】 米日共同声明は中国の対外政策に悪意ある非難を加え、中国への重大な内政干渉をし、中国側の利益を損なおうと企てた。中国側はこれに対し強い不満と断固たる反対を表明する。すでに米日双方に、それぞれ厳正な申し入れを行った。ここで以下の数点を強調したい。
第1に、世界には1つの体制しか存在しない。つまり国連中心の国際体制だ。そして世界には1つのルールしか存在しない。つまり国連憲章の趣旨を基礎とする国際関係の基本準則だ。米日に国際体制を一方的に定義する資格はないし、ましてや自らの基準を他国に押し付ける資格はない。
第2に、中国は常に世界平和を維持し、共同発展を促進する重要なパワーだ。中国は112の国及び国際組織とパートナーシップを構築し、100余りの政府間国際組織に参加し、500以上の多国間条約に調印しており、国連安保理常任理事国で最も多くの平和維持(PKO)部隊を派遣している。米側は一貫してダブルスタンダードを採用し、国際法と国際ルールを都合が良ければ用い、悪ければ用いず、建国後250年近くの歴史において戦争をしなかったのはわずか16年であり、世界中に数百の軍事基地を擁する。どの国が世界の平和と安全にとって最大の脅威であるのか、国際社会は自ずと分かっている。
第3に、台湾地区、香港特別行政区関連、新疆維吾爾(ウイグル)自治区関連、南中国海、釣魚島(日本名・尖閣諸島)等の問題における中国の立場は一貫した明確なものだ。国家の主権・安全・発展上の利益を守る中国の決意と意志は盤石だ。中国は南中国海諸島及びその周辺海域、釣魚島及びその附属島嶼に対して争う余地のない主権を有する。米国は本土から南中国海まで8300マイル以上離れているのに、年中軍用機や軍艦を派遣して南中国海で軍事演習や接近偵察を行っている。武力を誇示し、脅迫しているのはまさに米国のほうだ。台湾地区、香港特別行政区関連、新疆ウイグル自治区関連の問題はいずれも中国の内政であり、外国の干渉は許さない。米日共同声明はこれらの問題の歴史的経緯を無視し、事実と真相を顧みていない。これもまた、米日が徒党を組んで悪事を働き、中国の内政に干渉していることの明白な証拠であり、中国を中傷し、中国のイメージを毀損していることの悪質な例証に過ぎない。
第4に、米日は冷戦思考に固執し、意図的に集団的対立をし、反中「包囲網」を作ろうとしている。これは完全に時代の潮流に逆行する動きであり、平和を求め、発展を図り、協力を促すこの地域と世界の圧倒的多数の国々の共通の期待に反する。米日のこの行動はこの地域に混乱だけでなく衝突をもたらすだけであり、地域の平和と安定に禍をもたらして乱す「米日同盟」の正体を世界の人々に一層はっきりと見せつけることにしかならない。
第5に、日本は中国の台頭と復興の阻止という利己的目的を満たすため、米国の顔色をうかがって戦略的属国となることに甘んじ、信義に背いて中日関係を損なうことを辞さず、地域全体の利益を売り渡すことも辞さない。このようなやり方は誰からも相手にされないし、人々の支持を得られない。
第6に、我々は米日に対して、中国への内政干渉を直ちに止め、対中国「小集団」の形成を直ちに止め、地域の平和と安定の大局を損なうことを直ちに止めるよう強く促す。中国側は必要な措置を講じ、自らの主権・安全・発展上の利益を断固として守る。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年3月18日