無料学習塾に参加した児童ら=16日、熊本県益城町福富の広安西小学校、沢木香織撮影
熊本地震で震度7の激震に2度見舞われた熊本県益城町の町立広安西小学校で16日、PTAと学校が運営する放課後の無料学習塾が始まった。PTAの発案に塾運営会社や家庭教師派遣会社が協力。復習や宿題をサポートし、学習習慣を戻そうと取り組む。
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「七角形の角度の合計を3分で解いてみよう」
午後4時。放課後の教室で、算数の授業が始まった。先生役を担うのは、県内で個別指導塾を運営する「サクセスリンク」(熊本県玉名市)と、家庭教師派遣の「熊大アカデミー」(熊本市)の講師ら。16日は1~6年生の計約300人が参加した。塾は夏休み前まで続ける。
町内の小中学校全7校は4月15日から休校し、今月9日に授業を再開したばかりだ。広安西小では計約60時限分の授業が遅れている。町教育委員会は夏休みを短縮して授業時間を確保することを検討している。
避難所を兼ねている広安西小では、教員は授業の準備に加え、避難所の支援もしていた。そんな姿を見ていたPTA会長の万江英彰さん(38)は、「学校を支えるため何かできないか」と思った。熊大アカデミーが学習支援を検討していることを知り、協力を依頼。サクセスリンクにも声をかけ、塾開催にこぎ着けた。
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