社民党は17日、民進党との参院選前の合流を断念する方針を固めた。吉田忠智党首ら幹部が18日にも会合を開き、こうした方針を確認する見通し。党関係者が明らかにした。
社民党・吉田党首「民進党と合流も選択肢」 参院選向け
民進との合流をめぐっては、吉田氏が12日の党会合で「民進党との合流も選択肢として考えられる」と検討する意向を示した。だが、他の所属議員から「党首が考えても反対だ」「政策が違うので私は民進には行かない」との異論が噴出し、まとまらなかった。民進の岡田克也代表も「党対党(の合流)は、参院選の前は考えにくい」と否定的な姿勢を示していた。
社民はこれまで、野党各党の参院選比例区候補が新たな政治団体に参加する「統一名簿」方式を模索。憲法学者の小林節慶応大名誉教授が設立した政治団体「国民怒りの声」の統一名簿への参加を打診したが拒まれたため、引き続き交渉する。社民単独で参院選に臨むことも含めて、準備を進めるという。
社民の国会議員は現在5人。うち参院比例区選出の吉田氏と福島瑞穂副党首は、いずれも夏の参院選で改選となる。2013年参院選では、獲得議席が1議席にとどまっていた。(高橋健次郎)