20日の記者会見で「公私混同」の疑いが指摘された政治資金の支出には、国民の税金が原資の政党交付金が充てられたものが多く含まれている。
舛添氏政治資金問題
「厳しい第三者の目で…」連発 舛添知事会見、一問一答
新たに明らかになったのが、2012年4月に神奈川県湯河原町の車販売店から約98万円で買った中古車だ。町には舛添氏の別荘があるが、購入費は舛添氏が代表の新党改革の支部に配分された交付金が充てられた。別荘周辺で政治活動とは無関係に使われていたのではないかとも指摘されている。
ネットオークションサイト「ヤフオク!」で購入した美術品や、家族旅行と疑われているリゾートホテル代などの一部も、交付金が充てられている。
会見では、公職選挙法が絡む問題についても質問が出た。舛添氏の資金管理団体は14年3~4月、「土産代」として東京の和菓子店に計約10万円を支出。店は舛添氏の似顔絵を描いたまんじゅうを売っていて、これを政治資金で買ったのではないかと問われた。仮にまんじゅうを都内の有権者に配っていれば、公選法で禁じられている寄付行為にあたる可能性が生じる。
こうした支出について、舛添氏は第三者に調査を委ねるとしたが、特に公金の政党交付金が充てられた分が不適切と判断されれば、国に返す義務が生じる。舛添氏の責任もいっそう厳しく問われることになる。(贄川俊)