途中図(47手目▲7六飛まで)
羽生善治名人(45)に佐藤天彦八段(28)が挑戦している第74期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第5局が30日、山形県天童市の天童ホテルで始まった。佐藤挑戦者が3勝1敗と追い込んでおり、あと1勝でタイトル奪取となる。羽生名人の踏ん張りが見られるか。
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タイムラインで対局レポート
同市での名人戦開催は5年ぶり。午前9時、立会人の中村修九段の合図で対局が始まった。後手の佐藤挑戦者の誘導で、華々しい展開になりやすい「横歩取り」戦法になった。今シリーズ4回目だ。
24手目の△5一金で、最近ではあまり見かけない展開になった。代わりに△7二銀なら第1局、第4局と同じ進行だった。双方の飛車が目まぐるしく動き回ったが、まだ本格的な戦いは始まっていない。
解説の村山慈明七段は「先手は持ち駒の歩の多さ、後手は陣形のまとまりの良さが強み。この後は、後手がどのように戦いを起こすかがポイントです」と話した。(村瀬信也)
〈指し手〉先手・羽生名人 ▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲3四飛△3三角▲3六飛△8四飛▲2六飛△2二銀▲8七歩△5二玉▲5八玉△5一金▲3八銀△6二銀▲3六歩△8六歩▲同歩△同飛▲3五歩△8五飛▲3七銀△8六歩▲7七桂△3五飛▲5六飛△3四飛▲3八金△9四歩▲7五歩△8七歩成▲同金△9三桂▲8六飛△8五歩▲7六飛