女の子は頭からっぽでいい――。アイドルグループ「HKT48」の曲が、「女性軽視では」と指摘されている。どんな歌なのか。
曲は「アインシュタインよりディアナ・アグロン」。AKB48の総合プロデューサー秋元康氏の作詞で、「難しいことは何も考えない 頭からっぽでいい」「どんなに勉強できても 愛されなきゃ意味がない」「内面は見えない 可愛いは正義よ チヤホヤされたい」などと歌う。
4月発売のシングルCD「74億分の1の君へ」に収められた1曲。通常カップリング曲が話題になることは少ないが、発売後、ツイッターには「馬鹿にしてる」「昭和の曲みたい」といった書き込みが相次いだ。
「ディアナ・アグロン」は、高校の合唱部を舞台にした米国の人気ドラマ「glee(グリー)」に出演する女優。歌詞では「スカートをひらひらとさせて グリーのように」と表現される。
実際のドラマでは、美人で成績優秀なチアリーダー。望まない妊娠など苦い経験を糧に名門大学に進学する。ドラマ自体、同性愛者や民族的マイノリティー、障害者が活躍する設定だ。コラムニストの山崎まどかさんは「多様性の大切さを訴えた作品。歌の人物像とはまるで違う。本当にドラマを見たのか」と話す。