ストーカー規制法違反で2008年に有罪が確定し、国会の裁判官弾劾(だんがい)裁判所で罷免(ひめん)された下山芳晴・元宇都宮地裁判事について、国会の弾劾裁判所(裁判長・吉田博美参院議員)は8日、5月17日に法曹資格の回復を決定した、と発表した。「罷免後の生活を地道に送り、自己の過ちを深く反省している」と判断した。
下山元判事が4月8日付で法曹資格回復の請求を出し、弾劾裁判所が審理していた。同裁判所によると、罷免された元判事が資格回復したのは30年ぶり。
下山元判事は、甲府地家裁都留支部長だった08年2~3月に女性にメールを送り続けたとして同法違反の罪に問われ、懲役6カ月執行猶予2年とした甲府地裁判決が確定した。
裁判官弾劾法は、「罷免から5年が経過し相当の理由がある時」に、法曹資格の回復を求める裁判を起こせると定めている。