0~2歳児の事故形態の上位
子どもの成長とともに家庭の内外で起きる思わぬ事故。0~2歳児は、特に転落や転倒、誤飲の事故が多い。国民生活センターは、「起こりやすい事故を知って、対策をして」と呼びかけている。
「寝返りはできないと思って大人用のベッドに寝かせていたら、床に転落した。手足をバタバタさせているうちに移動した」(4カ月、女児)
国民生活センターが、全国の提携医療機関(現在は30カ所)から収集している事故情報の一部だ。昨年11月までの過去5年分を分析したところ、12歳以下の事故情報約2万4千件のうち、半数が0~2歳だった。
センターによると、生後4カ月になると手に触れるものを握ったり、なめたりする。6~11カ月で寝返り、ハイハイ、つかまり立ちが可能に。1~2歳で歩けるようになることで行動範囲も広がり、事故が多発するようになる。この年代で多いのは「転落」「転倒」「誤飲」だ。
「転落」は、0歳児では大人用ベッドや椅子に寝かせていて落ちてしまった事故が多い。ベッドと壁とのすき間に挟まり、窒息した例も。「それほど動かないだろうと思っていても事故は起きている」とセンター。1、2歳児になると階段やいすなどからの転落が増え、ベランダからの転落も起きている。
「転倒」では、乗り物以外にも、自ら転んで家具に頭や体をぶつける事故が目立つ。歯ブラシをくわえたまま転び、ほおに刺さった例も。
「誤飲」は、0~1歳児は電池、たばこが多く、2歳児では医薬品類が最も多い。「接触」は、電気ポットや炊飯器にさわったり、コーヒーや麺類をこぼしたりしてやけどを負う事故につながる。
センターは「命の危険につながりやすい転落や誤飲、やけどなどには特に注意してほしい」と話している。(毛利光輝)