ドイツ・無垢ツヴァイテのグルテンフリーラーメン(新横浜ラーメン博物館提供)
新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区)は館内の2店舗と協力して麦類に含まれるたんぱく質グルテンを含まないラーメンを今月から売り出した。小麦の代わりに米や緑豆で麺(めん)を打ち、大半が原料に小麦を含むしょうゆではなく、塩やみそでスープを作った。
ドイツ・無垢(むく)ツヴァイテのグルテンフリーラーメン(味噌〈みそ〉)=950円=は米粉のストレート麺に合う味噌だれを開発し、具材はニンジン、モヤシ、タマネギ、キャベツにドイツの郷土料理「ザワークラウト」を鶏油で香りづけした。チャーシューは真空低温調理でうまみを閉じ込めた豚ロースのコンフィ。
熊本・こむらさきは、こむらさき風・太平燕(たいぴーえん、とんこつ)=700円。太平燕はもともとは中国福建省の郷土料理だが、今は熊本のご当地グルメになっている。緑豆春雨をマイルドでクリーミーな塩だれで食べる。具材はエビ、イカ、アサリ、キクラゲ、キャベツ、モヤシ、卵。
グルテンは小麦などの穀物の胚乳(はいにゅう)から生成される。食物に弾力や粘り気を出すため、麺の歯ごたえを出すのに欠かせない。だが、グルテンをとると体調を崩すセリアック病やグルテン過敏症の人もいる。さらに、アメリカなどでは動物性の食材をとらないベジタリアンと同様に、思想的な潮流としてもグルテンフリーが広まりつつある。