アメリカンドリームの体現者――。トランプ米大統領にこう言わしめたレックス・ティラーソン国務長官（６４）は、米石油大手の技術者からトップに上り詰めたたたき上げだ。各国首脳とも掛け合う「タフな交渉人」としても知られる。ただ、行政や外交の実務経験がなく、どれほど実力が発揮できるのか疑問視する声もある。

北朝鮮問題が主要テーマに ティラーソン米国務長官来日

「いかなる説明資料も２ページ以内に収めること」

ティラーソン氏が就任してすぐに出した指示が、これだった。これまで国務省内では複雑な国際情勢を説明する場合、添付資料を入れると数十ページに及ぶこともあった。

ティラーソン氏は多くの報告を効率よく受けるため、エクソンモービルの会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）だった時のルールを役所にも採用した。たとえ中国と台湾の４０年以上にわたる歴史的な経緯を説明する資料も、例外なく２ページ。米メディアによると、今でも部下に「長官」ではなく「ＣＥＯ」と呼ばせているという。

１９７５年エクソンに採掘・探…