立候補予定者が増えて新たに付け足された選挙ポスターの掲示場=21日午前、東京都世田谷区、恵原弘太郎撮影
22日に公示される参院選の東京選挙区(改選数6)で、立候補予定者が想定した30人を超える見通しとなり、各地の選挙管理委員会はポスター掲示場の増設作業に追われている。
特集:2016参院選
有権者数約73万5千人と都内最多の世田谷区。区選管は区役所前にあるポスター掲示場(縦1・36メートル、横4・43メートル)の左下に、「31、32、33」と記したベニヤ板を急きょ継ぎ足した。本来は左側に追加したかったが、駐車禁止の看板が近接して設置されているため「撤去には時間がかかる。手間がかからず早く作業するため、下に付け足した」と担当者。板の増設は区内の全掲示場892カ所で終了したが、うち64カ所は上下に付け足したという。
都選管によると、東京選挙区の候補者は、直近5回の参院選(2001~13年)で最大24人。今回はこの数字を参考にしたうえ、余裕をもってポスターの枠は30人分を用意した。
だが、立候補に必要な書類などを受けつける事前審査に訪れる立候補希望者は後を絶たず、都選管が17日夜に各区市町村選管に3人分のスペース増設を指示した。審査終了者は20日現在で31人で、掲示場は33人分でもさらに足りなくなるおそれがある。都選管担当者は「有権者の選択肢が増えることはいいことだが、準備した枠に無事に収まるようにと祈る気持ちです」。(伊藤あずさ、池田良)