大阪取引所の株価ボード=24日午後2時6分、大阪市中央区、伊藤弘毅撮影
大阪取引所では24日、「英国のEU離脱が確実」との一報を受け、主力商品の日経平均先物の価格が急落した。午後0時48分には、前日の終値より1330円下落し、取引制限の下限である1万4840円に達したため、取引所は売買を一時停止する「サーキットブレーカー」を発動した。10分後にルールにのっとって下限値が引き下げられ、取引は再開した。
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取引所によると、発動は2013年5月以来で、この時は年初から春までの急上昇の後に反動で急落した。08年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災後も発動されたことがある。24日の終値は、前日より1220円安い1万4950円だった。
大阪・北浜にある岩井コスモ証券のコールセンターには24日午後、東京株式市場の株価急落を受け、顧客からの売買注文や問い合わせが殺到。20人超いるスタッフが電話対応に追われた。
藤野智弘センター長は「開票速報が伝わるたびに、一喜一憂する1日だった。24日朝は残留優勢と伝えられ、楽観していただけに反動が大きかった。株価の大幅下落につながった」と説明。売り注文だけでなく、安くなった株を買い進める注文もあったといい、「投資家にも、売りか買いかポジションを固めにくい状況だったと思う」と話した。(笠井哲也、田幸香純)