英国の欧州連合(EU)離脱決定について、オバマ米大統領は27日、米公共ラジオ・NPRのインタビューで「欧州の完全な統合事業に向けた一時休止と考えるのがよい」と肯定的にとらえ、国際的な反響に関連して「少しヒステリー気味だ」と語った。放送は28日にあった。
イギリス、EU離脱へ
オバマ氏は国民投票の前には離脱のマイナス面を強調し、明確に「残留」を支持していたが、離脱が決まった後は懸念の払拭(ふっしょく)に努めている。オバマ氏は「離脱決定後、少しヒステリー気味になっている。まるでNATO(北大西洋条約機構)が終わり、(米欧の)同盟が解消され、すべての国が自国に閉じこもるかのようだ。そんなことは起きない」とした。
投票行動の背景については「あるべき同意が十分になく、EUが早く(統合に)動きすぎた」ことを指摘。今回の決定は、各国のアイデンティティーをある程度保ちながらも、統合の利益をどう享受できるかを欧州全体で考える「小休止」だとし、「大きな悲劇的な変化を予想していない」と語った。