同性愛者である自分について語る女子大生=名古屋市
参院選で各党の公約に性的少数者(LGBT)の支援策が盛り込まれた。初めて選挙権を手にした18歳の女子大生も、同性愛の当事者として選挙戦に注目する。友人や家族へのカミングアウトに高い壁を感じ、「学校や職場で追放されない社会を実現して」と訴える。
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愛知県内の女子大生(18)は中学の時、「人と違う自分」に気付いた。
好きになるのは決まって同級生や先輩の女の子。「好きな子が彼氏の愚痴を言うのを聞いてつらくても、悟られちゃいけない。友達にも相談できず、独りで悩んでいた」と話す。
保健体育や家庭科の教科書には「思春期になると異性に恋心を抱く」と書かれていた。「みんなが読み飛ばすところがすごく気になって。誰にも言えなかった」。高校2年の時、みんなと同じ教室で授業を受けるのが苦痛になった。
友人が「様子が変だけど大丈夫?」と気付いてくれた。思い切って「実は好きな人がいてね。それは女の子なの」と打ち明けた。友人たちは「応援するよ。恋話(こいばな)しよ」と言ってくれた。
いま、「あのときは衝撃だったよ」と笑い合える高校の友人とは離ればなれになった。大学の友人とは、そこまで打ち解けていない。好きな男性のタイプを聞かれたら、「優しい人」と答えることにしている。
両親に伝えるのはさらに高いハ…