北大西洋条約機構(NATO)は13日、ブリュッセルの本部でロシアとの大使級会合を開いた。バルト海沿岸で戦闘機などによる軍事活動を活発化させているロシアから、不測の事態を防ぐための空路の安全に関する提案があったという。緊張緩和につなげる狙いがあるとみられる。
NATO、バルト海沿岸に4千人展開へ 対ロシアを念頭
NATOとロシアの大使級会合は、2014年にロシアがウクライナ南部クリミアを併合した後に中断された。今年4月に2年ぶりに再開され、今回が再開後2度目だ。
NATOによると、クリミア併合後、ロシアの戦闘機がバルト海や黒海で沿岸国の領空を侵犯し沿岸国の戦闘機が緊急発進するケースが頻発している。NATOは対抗策として、来年からポーランドなど東欧4カ国に最大4千人規模の多国籍部隊を常駐させることや、米国がルーマニアに設置したミサイル防衛システム(MD)を欧州全体で活用することなどを今月のワルシャワでの首脳会議で決めた。
会合では、NATOがクリミア…