おおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は17日、公明党内で民進党が加わらない形での憲法改正の発議はできないという声が出ていることについて、「民進党は参院選で『3分の2阻止』と言ってきた。民進党に責任をかぶせて、選挙での約束を知らんふりでは無責任だ」と批判した。そのうえで、「まじめな議論に参加してもらわないと困る」と求めた。
大阪府門真市で記者団に語った。松井氏は「公明党が『加憲』と言っていたのも、適当なうそだったのかという話になる。支持団体からのプレッシャーがあるのかもしれないが、ちゃんと支持団体に説明すべきだ」と指摘した。おおさか維新は参院選で教育無償化などのための改憲を掲げており、「僕らは、まじめに議論するために3分の2を目指していた」と述べた。
これに対し、公明の斉藤鉄夫幹事長代行は同日、朝日新聞の取材に、「野党第1党も含めて発議をするのは維新も含めた憲法審査会のコンセンサスだ。非難するのであれば『3分の2を取らせない』というスローガンを掲げた民進を非難すべきだ」と反論した。
■松井氏の発言
(公明党幹部が、憲法改正の国会発議について民進党の賛同が条件であるとの考えを示したことについて) それは(公明党が)有権者に言ってきたことと違いますよね。民進党が賛成するわけじゃないじゃないですか。民進党は憲法改正を発議する「3分の2」をなんとしても阻止すると選挙したのに、民進党が急にまた賛成すると言ったら、有権者を裏切っているという話で。
公明党が言っている「加憲」も改正ですから。民進党、共産党は一切(憲法改正に)触れないですから。それじゃ、公明党が加憲と言っていたのも、適当にうそやったかという話になりますよ。公明党も支持される団体から、いろいろプレッシャーあるのかもしれないけど、そこは選挙で言ったことをちゃんと支持団体に説明すべきだと思います。民進党に責任をかぶせて、選挙での約束をしらんふりは、これは無責任だと思いますね。(大阪府門真市で記者団に)