参院選の選挙運動の見返りに金を払う約束をしたとして、大阪府警は14日、いずれもおおさか維新の会から比例区で立候補し落選した梅村聡元参院議員(41)と中谷裕之氏(54)の陣営関係者計3人を、公職選挙法違反(買収約束)の疑いで逮捕したと発表した。認否は明らかにしていない。
買収約束容疑、事務所職員ら逮捕 お維新元参院議員陣営
2016参院選
捜査2課によると、逮捕されたのは、梅村陣営の後援会事務所職員の松本麻里江(29)=東京都港区東新橋2丁目=と渡会(わたらい)静香(35)=堺市東区菩提町3丁=の両容疑者と、中谷陣営の出納責任者の行政書士寺谷拓道(ひろみち)容疑者(35)=同府松原市天美我堂7丁目。
松本、渡会両容疑者は知人の30代女性に、寺谷容疑者は親類の30代女性に、いずれも公示前の6月中旬、ビラ配りをすれば日当1万~1万数千円を支払うと約束した疑いがある。女性2人は選挙運動をしたが、報酬は受けていないという。
梅村氏は2007年の参院選大阪選挙区で民主党公認で初当選。13年に落選し、その後、おおさか維新に移った。朝日新聞の取材に「コメントしない」としている。中谷氏は取材に「寝耳に水でびっくりしている」と話した。2課によると、2陣営は別々に買収行為をしていたとみられるという。おおさか維新の馬場伸幸幹事長は「事実関係を確認したい」と語った。
府警は14日夜、梅村氏の選挙事務所があった建物(大阪市中央区谷町5丁目)内を同法違反容疑で家宅捜索した。