登録が決まったル・コルビュジエの作品
トルコのイスタンブールで開かれているユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は17日、国立西洋美術館本館(東京都台東区)を含む「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献」について、世界文化遺産に登録することを決めた。日仏などが共同推薦し、2009年、11年の委員会では登録が見送られ、今回が3度目の挑戦だった。
西洋美術館本館などが世界文化遺産に
国内の世界遺産は20件目(文化遺産16件、自然遺産4件)で、東京都内では初めての世界文化遺産。16日に審議予定だったが、トルコのクーデター未遂を受け、審議が延期された。
登録されたのは、フランスの建築家ル・コルビュジエ(1887~1965)が設計した、フランス、日本、ドイツ、スイス、ベルギー、アルゼンチン、インド7カ国にある個人邸宅や規格住宅、宗教建築、行政機関など計17作品で、複数の大陸にまたがる世界遺産は初めて。新しい建築の概念を広め、20世紀の「近代建築運動」に大きな影響を与えたことなどが、「顕著な普遍的価値がある」として評価された。
西洋美術館本館(地上3階地下…