インタビューに応じる、左から産業商業手工業連合のビデッド・ブーシャマウイ会長、労働総連盟のフーシン・アッバシ書記長、人権擁護連盟のアブデッサタル・ベンムーサ代表=18日、東京都内
北アフリカ・チュニジアで、「アラブの春」後の民主化プロセスの危機を対話を促すことで乗り越えることに貢献し、昨年のノーベル平和賞を受賞した「チュニジア国民対話カルテット」のメンバーが18日、朝日新聞の取材に応じた。メンバーは「民主主義を守る闘いはなお続いている。雇用を生むことが最優先の課題だ」と述べた。
取材に応じたのは、講演のため来日したフーシン・アッバシ労働総連盟書記長、ビデッド・ブーシャマウイ産業商業手工業連合会長、アブデッサタル・ベンムーサ人権擁護連盟代表。3氏が代表する団体と「全国弁護士会」を加えた4団体で、平和賞を受賞した。
ブーシャマウイ氏は「我々はいま、民主主義を守る新しい闘いをしている」と指摘。「2010年のチュニジアでのアラブの春の時、国民は人としての尊厳、民主主義、そして雇用の三つを求めていたが、雇用だけはまだ解決していない」と述べた。チュニジアの失業率は約15%で、アラブの春前の13%よりなお高い。「テロを防ぎ、社会を安定させるためにも、経済発展や投資が必要だ」と語った。
アッバシ氏はチュニジアの「ジ…