大阪市で25日に催される天神祭の奉納花火大会の際、見物客を暴走車などから守るため、大阪府警は主要会場近くの交差点に大型バスを配備するなど警備態勢を強化する。14日にフランス南部ニースで革命記念日を祝う花火の途中、見物客に大型トラックが突っ込んだテロ事件が起きたのを受け、決定したという。
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警備課によると、当日は機動隊の移動用バスなど計約10台を、期間中車両通行止めとなる「天満橋交差点」など3カ所に数台ずつ並べる。車道から歩行者側に車が突っ込んだ場合の「壁」にする作戦だ。これまでは進入禁止の表示や柵を置くなどしていたが、ニースの事件後、雑踏を狙ったテロを警戒することにした。警備にあたる人員は例年と同じ1400人規模だが、万が一に備え、一部の警察官は拳銃を所持する。
バスを使った警備は、8月1日の「PL花火芸術」(大阪府富田林市)や同6日の「なにわ淀川花火大会」(大阪市)などでも実施する予定。ニースの事件では、中心部の地中海沿いの道路を大型トラックが約2キロにわたって暴走し、80人以上が犠牲になった。