第3次安倍再改造内閣
安倍晋三首相は3日、内閣改造と自民党役員人事を行い、第3次安倍再改造内閣を発足させた。菅義偉官房長官ら主要閣僚を留任させ、党の中枢には、2年後に控える首相の党総裁任期の延長を主張する二階俊博幹事長を据えた。自民が衆参両院で握る単独過半数を足場に、官邸主導で「アベノミクス」や憲法改正の議論などを進める考えだ。
今回の内閣改造では、菅氏のほか麻生太郎副総理兼財務相、岸田文雄外相ら内政・外交の要となる8閣僚を留任させた。一方、防衛相には将来のリーダー候補として重用してきた自民の稲田朋美・前政調会長を起用した。首相は3日夜、首相官邸で記者会見し、新たな内閣を「未来チャレンジ内閣」と命名し、「選挙で約束した政策を一層のスピード感をもって実現していく」と述べた。
首相はアベノミクス推進のため、経済対策の一部の今年度第2次補正予算案を秋の臨時国会に提出すると表明。「最優先課題は経済」とし、「デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げる」と語った。内閣改造の「目玉」とする新設の働き方改革担当相は、加藤勝信・1億総活躍担当相に兼務させ、非正規社員と正社員の賃金格差を是正する「同一労働同一賃金」の実現に取り組む考えを示した。年度内をめどに、改革の具体的な実行計画をまとめる方針だ。
7月の参院選の大勝で、憲法改…