会談の冒頭、安倍晋三首相(右)と握手する小池百合子東京都知事=4日午前9時49分、首相官邸、飯塚晋一撮影
東京都の小池百合子知事が4日午前、知事就任後初めて、安倍晋三首相と会談した。4年後の東京五輪・パラリンピックを成功させるため、都と国の連携を進めることを確認した。
会談は首相官邸で開かれた。安倍首相は冒頭、自民党の「分裂選挙」となった知事選について「われわれ自民党は、小池さんにきつい一本を取られました」と発言した。そのうえで、「東京五輪・パラリンピックを成功させていくためにも政府が東京と協力していかなければならない」と述べ、連携姿勢を強調した。
小池氏は「都民ファーストかつ主催都市として成功させていくために、しっかりと連携させていただきたい」と応じた。会談終了後、報道陣に対し、特区制度の活用についても協議したと説明。「金融面で東京をより元気にしてほしいという話があった」と述べた。
都知事選には自民党の推薦候補と同党衆院議員だった小池氏が立候補。安倍首相は選挙期間中、党推薦候補の応援演説にいかなかった。一方、選挙戦で小池氏を批判した丸川珠代前環境相を五輪担当相にあてた。
国と都は、東京大会の費用負担のあり方について今後協議を進める。小池氏は、東京大会の経費の積算根拠などの不透明さを解明する「調査チーム」を設置する意向を表明している。
小池氏は首相との会談後、自民党本部で二階俊博幹事長とも会談。終了後、報道陣の取材に応じ、二階氏から「つばぜりあいをするのではなく、連携してやっていきたい」と言われたと明かした。二階氏は、小池氏や選挙戦で小池氏を支援した自民党の若狭勝衆院議員の処分については慎重な姿勢を示したという。