4月に東京メトロ半蔵門線九段下駅(東京都千代田区)で電車がドアにベビーカーを挟んだまま出発した事故を受け、東京メトロは再発防止に向けた追加対策を発表した。最短で15秒だった駅での停車時間を、ホームドアのない駅のある5路線の全駅で25秒以上にし、車掌らによる安全確認のための時間を確保する。始点から終点までの所要時間は延びるとみられる。
対象は銀座線、千代田線、東西線、日比谷線、半蔵門線。5路線計97駅のうち、停車時間は銀座線の4駅が15秒、事故のあった九段下駅など5路線46駅が20秒、その他は25秒以上だった。まず来春に半蔵門線の全駅を25秒以上にし、4路線でも数年以内に改める。
同社は事故発生後の4月、車両ドアに異物がはさまったときの検知幅を、15ミリ以上から10ミリ以上に厳しくするなどの対策を発表。その後、専門家を交えて追加対策を議論していた。