藤田明彦・東洋大姫路監督
■第1試合 八王子―日南学園
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私の自宅は東京・府中市にあるんですが、八王子の初出場は本当に悲願だったと思う。チーム打率は3割1分7厘と決して高くはないが、6試合で計23盗塁。走力がそのまま得点力に結びついている。早く大舞台の雰囲気に慣れるために、甲子園でも機動力を発揮したい。対するは、日南学園の左腕森山。身長160センチと小柄ながらも、春夏連続で甲子園に出場できるのは、制球がよく、牽制(けんせい)球もうまいからだろう。一塁に走者がいる場面での攻防に注目したい。
(藤田明彦・東洋大姫路監督 2003年選抜4強、11年全国選手権8強)
■第2試合 富山第一―中越
互いに機動力や犠打を駆使するチームだが、中越のエース左腕今村と富山第一の6人の左打者の対戦がみどころ。それとは別に、中越は昨年の方が投打に力があったように思う。だから、今年はそれでも甲子園に出られて、本田監督は思いきった野球ができるのではないだろうか。一方、富山第一は3年前に8強に入った経験がある。黒田監督は、それ以来の出場で目指すところは高いと思う。監督、チームの心の持ち方が全く違うので、結果にどう出るのか注目したい。
(松本稔・中央中等教育学校監督 前橋の選手、監督として甲子園出場)
■第3試合 嘉手納―前橋育英
前橋育英は2013年の全国選手権大会で優勝し、甲子園での大きな経験を得たチーム。今夏の群馬大会は接戦を勝ってきている。15盗塁、14犠打と小技も使え、打てなければどう試合を動かすか、分かっている試合巧者の印象だ。一方、嘉手納は初出場。沖縄大会はチーム4本塁打と長打力がある。緊張せずにファーストストライクからどんどん振っていけるかどうか。また、力投してきたエースを軸に投手は打者の懐にどこまで投げ込んでいけるかが鍵になる。
(原田英彦・龍谷大平安監督 1997年選手権準優勝、2014年選抜優勝)