チェーンソーを使って宅配業者を脅したとして、暴力行為等処罰法違反の罪に問われた元トラック運転手長谷川和輝被告(27)=三重県伊賀市玉瀧=の初公判が14日、津地裁であった。長谷川被告は起訴内容を認め、検察側は懲役1年6カ月を求刑した。判決は22日に言い渡される。
チェーンソーで宅配業者脅した男起訴 「イライラ発散」
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起訴状などによると、長谷川被告は昨年12月3日早朝、通販サイトで注文した商品を自宅で受け取れなかったことに腹を立て、伊賀市内のヤマト運輸営業所に乗り込み、「さっさと荷物出せや」などと言って、チェーンソーを作動させて従業員を脅したとされる。被告はこの間の様子を携帯電話で撮影し、動画投稿サイトにあげていた。
冒頭陳述で、検察側は「従業員に怒りをぶつけて怖がらせ、有無を言わさず荷物を受け取ろうと考えた上、動画をアップすれば視聴者数が増えるのではないかと考えた」と指摘。論告では「結果として動画がインターネット上に残存し、従業員に心理的な負担を与え続けている」とした。
長谷川被告は被告人質問で「ストレスがたまっていて冷静さを欠いていた。大きなことになるという認識がなかった」と話した。