リオデジャネイロ五輪を取材する報道関係者を乗せたバスが走行中に外側から何者かによって窓ガラス2枚を割られ、数人が軽傷を負った。大会組織委員会が10日の記者会見で明らかにした。組織委によると、発生は9日夜で、当初は流れ弾の可能性にも言及したが、記者会見では「警察が検証した結果、何者かが石を投げてガラスが割れた」と発表した。けが人に日本人は含まれていない。
リオオリンピック
組織委などによると、バスは9日午後7時半ごろ、リオ市内のデオドロ地区にあるホッケーの競技会場から、市西部にあるメインプレスセンターに向かっている途中で被害に遭った。数カ国の報道陣12人が乗っており、アルゼンチンやブラジルの関係者ら少なくとも3人が軽傷を負ったという。けがの詳細は明らかにされていない。
現場は比較的人通りの多い都市部で、組織委員会のセキュリティー担当者は、「若者が軽い気持ちで石を投げたのではないか。リオのような大都市では、事件は日常的に起こるもので、五輪の開幕後は事件の件数自体減っている」と話した。
リオ五輪の組織委員会は、4年前のロンドン五輪の倍以上となる約8万5千人態勢の警備を動員しているが、各国の報道陣からは「これで選手や観光客、報道陣を守れる保証があるのか」と疑問の声も相次いだ。(原田亜紀夫)