フィリピン南部ミンダナオ島のダバオ市の爆発事件の現場で3日、記者団の質問を受けるドゥテルテ大統領=ロイター
フィリピン南部ミンダナオ島のダバオ市で2日夜に起きた爆発事件で、現地のイスラム過激派アブサヤフが犯行を認めた。地元テレビが報じた。ドゥテルテ大統領が計22年務めた市長時代に治安改善に取り組み、「フィリピンで最も安全な都市」と呼ぶダバオのイメージを壊し、政権に打撃を与える意図があるとみられる。
警察当局によると、事件で14人が死亡、71人がけがをした。地元民放局ABS―CBNは3日、アブサヤフの報道担当者が爆発について「我々はドゥテルテを恐れていないという、政府に対するメッセージだ」とコメントしたと報じた。
ダバオ出身のドゥテルテ氏は自らを「ダバオボーイ」と呼び、大統領選後は「ダバオからマラカニアン(大統領官邸)に通う」と発言するほど故郷に愛着をもつ。アブサヤフは、ミンダナオ島やスールー諸島が拠点で、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を示す。政権は9千人規模の軍隊を投じ、掃討に注力しているさなかだった。
大統領は事件を受けてフィリピ…