ミニゲーム「合成大西瓜」
ブドウ2粒を組み合わせるとチェリーになり、チェリー2粒でミカンに、そして同じフルーツを組み合わせていくことで、次にレモン、そしてキウイへと変わってイラストがだんだん大きくなり、最後には大きなスイカになるというミニゲームが大人気となり、話題をさらっている。このゲームの名前は「合成大西瓜」で、微博(ウェイボー)で関連話題のヒット数が14億件以上に達し、 2021年で最初に爆発的人気になったゲームとなっている。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
カジュアルゲームの「合成大西瓜」の遊び方は極めて簡単。ランダムに落ちてくるブドウやミカン、レモンといったフルーツを、うまく組み合わせて、より大きなフルーツを作っていき、一番大きなフルーツとなるスイカをより多く作りだすことで、高得点を狙う。遊び方はこのようにとてもシンプルだが、プレイヤーの多くが、「やりだしたら止まらない」や「つまらないのに、夢中になってしまう」、「徹夜で遊んでしまう」といった声を上げている。
実は、このミニゲームは、大手ゲーム開発企業が開発したのではなく、「米兜科技」という企業が作り上げたゲーム。同社傘下のプラットフォーム・微傘遊戯で紹介されているプロフィールを見ると、同社は元々、ゲーム開発会社ではなく、ソーシャルゲームに基づく商業マーケティングプラットフォームをその主な業務としている。
「flappy bird」から、微信(WeChat)のミニゲーム「跳一跳」まで、シンプルなミニゲームに例外なく共通しているのは、プレイヤーが夢中になってしまう点だ。注意深く観察してみると、多くのミニゲームには、「無限」という属性があり、プレイヤーはその「ゴール」がどこにあるのか分からない仕組みとなっている。「跳一跳」は指でスマホ画面をタップしながら、ボックスの上から落ちないようひたすらジャンプを続けていき、「flappy bird」は鳥をタップしてひらすら障害物である土管を上手に避けて通り抜けていき、「合成大西瓜」はひたすら落ちてくるフルーツを組み合わせていく。このようにプレイヤーに上限を与えていないため、プレイヤーはいつのまにか思考力を失い、それにはまっていく。そして、知らず知らずのうちにずっと遊んでしまうことになるのだ。
ミニゲーム「跳一跳」
こうしたミニゲームには、操作は簡単であるものの、一定の難度があるという特徴があり、プレイヤーをやみつきにさせる。指1本で操作できるため、とっつきやすく、ハードルが低い。プレイヤーのほとんどが遊び方のガイダンスなど無くてもすぐに遊ぶことができ、しかも遊び始めるとのめりこんでしまう。「合成大西瓜」もその操作は簡単で、気軽に遊び始めることができ、スイカの半切りを作るくらいなら大して難しくはない。しかし、スイカ1玉を作るとなると、限られたスペースの中で完成させるのは、決して簡単ではない。プレイヤーは自然と、それを成し遂げようと必死になり、始めると止まらなくなってしまうというわけだ。
「合成大西瓜」のフルーツは丸々としていて可愛らしく、その色合いも鮮やかで、プレイヤーの気持ちをウキウキさせてくれる。また、フルーツとフルーツを組み合わせると「爆発」して別のフルーツになる様子を見ると、ストレス発散にもなる。フルーツが溜まっていく過程は、プレイヤーの「ストレス」が溜まっていく過程のようで、それを他のフルーツと組み合わせて目標を達成すると、そのストレスが一気に「発散」されるかのような気分になる。
春節(旧正月、今年は2月12日)を目前に控え、多くの人は忙しかった1年の疲れとストレスをためており、ゲームを通してそれらを発散できる「合成大西瓜」のようなゲームは、より多くのプレイヤーたちの心をつかんでいる。誰もが可愛らしいフルーツを組み合わせ、それを消去させていくことで得られるスッキリ感と楽しみにどっぷりつかって、目の前のストレスを忘れてリラックスしたいと思うのは無理からぬことだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年1月29日