台風10号の豪雨災害で、岩手県は5日、「流された」などの情報がある安否不明者が県内に7人残されていると明らかにした。同県岩泉町では5日も捜索が続いた。台風10号の上陸から6日で1週間になる。
これまでに岩手県で16人、北海道で2人の計18人の死者が確認されている。
うち15人の死亡が確認された岩手県岩泉町は5日、台風12号の接近に伴って町内全域に4日に出していた「避難指示」を解除し、「避難準備情報」に切り替えた。避難所への移動を求めていたが、台風が熱帯低気圧に変わったことなどから解除した。
岩泉町では、孤立している集落から、自衛隊が3日からヘリコプターで住民を移送するなどし、避難指示前に500人を超えていた孤立状態にある集落の住民は274人まで減った。
岩手県は5日、岩泉町で見つかった1人の身元を確認したと発表した。
一方、北海道清水町では5日も、行方不明の男性2人の捜索が続いた。
行方が分からなくなっているのは椿(つばき)勝彦さん(75)と長山誠教さん(63)。椿さんは8月31日未明、清水町内の川に、乗っていたワゴン車ごと転落。長山さんは川の氾濫(はんらん)で町内の自宅が流されており、8月30日夕方以降、連絡が取れなくなっている。