大きなばんそうこうを貼ってもらった「ひごまる」=8月30日、熊本市、金子淳撮影
熊本城の天守閣をかたどった熊本市のイメージキャラクター「ひごまる」。全国的な「くまモン」の人気に隠れて影が薄かったが、熊本地震後にじわじわと注目を集めている。「被災の傷よ、癒えよ」と貼った巨大なばんそうこうも一役買っている。誕生10年目の今年は県外遠征に積極的に出向き、「ゆるキャラグランプリ」にも初挑戦する。
特集:熊本地震
8月下旬。熊本城のふもとの観光施設に登場したひごまるの屋根瓦部分には、「応急手当て」が施されていた。幅15センチ、長さ60センチ。地元企業「リバテープ製薬」の特注品だ。熊本でその社名はばんそうこうの代名詞として知られている。相棒役のありさお姉さん(23)が「熊本城が早く元気になりますように」と声をかける。
熊本市観光政策課の古川嘉朗課長補佐は「キャラクターは元気なイメージが大事だが、リバテープを貼ることで、地震後の城の現状も反映しつつ復興へのメッセージを発信できるのではないかと考えた」と話す。
6月に市から相談を受けたリバテープ製薬は、「復興の手助けをしたい」と快諾。屋外で動き回るひごまるの「肌」に合う粘着性や大きさを探って試作を重ね、8月に2種類計300枚を無償提供した。ひごまるは「リバテープを貼ってもらって、傷ついた熊本城の分までがんばるまる!」と喜ぶ。
ひごまるは熊本城築城400年…