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「巣ごもり」で身体能力低下した中国の子供たち まるまる太ってしまった子も

「1月からの冬休み、登校再開5月から。声はそのまま体は肥えて、先生わからず問いかける。まるまる太ったキミは誰?」これは最近、微信(WeChat)のモーメンツで、新型コロナウイルスが流行したため「史上最も長い冬休み」となった子供たちの身体能力が落ちてしまったことを心配する保護者達の気持ちをユーモラスに描き、人気となっているイラストに添えられていたフレーズだ。新華社が報じた。



登校再開も身体能力も落ちてしまった子供たち、まるまる太ってしまった子も


山西省晋中市のある小学校の校長は、「太ってしまったため、誰か分からなくなってしまった生徒が何人かいた。子供たちは育ち盛りで、食べる量も多いので、巣ごもりして運動不足になると、太りやすい。登校が再開すると、太ってしまった生徒をたくさん見た」と話す。


体育の授業を受けていた偉君は特に目に見えて太っており、身長は150センチだが、その体重はなんと80キロ。そんな偉君は、「これでも登校再開後、2.5キロ減った。新型コロナウイルス流行期間中、約4ヶ月も巣ごもりしていたため、10キロ太った」と話し、先生からは、「毎日縄跳びするように言ったでしょ」と言われると、下を向いて何も言わず笑ってごまかしていた。


山西省太原市のある中学校の校長は取材に対して、「オンライン授業で体育の教師が、毎日2回、1回に30分ずつ、生徒が運動するように指導していた。しかし、多くの生徒はやっぱり太っていた。身体能力も目に見えて落ちてしまった。冬休みが始まる前、中学3年生の生徒266人の体育の平均点は46点(50点満点)だったが、登校が再開してから1週間後の体力測定では平均42点だった。なかには50点満点だったのに、35点まで落ちた生徒もいた」と話した。


体育の授業でマスクは不要 競争する運動は見合わせ


登校再開してすぐの時は、体力が明らかに落ちていて、太陽が照る屋外で倒れてしまう生徒もいた。そのため、各地の学校は学生の身体能力の状況をしっかり把握したうえで、回復訓練を段階的に展開している。また、低リスクと明確に指定されている地域の学生は校内で体育の授業を受ける時は、マスクを着用する必要はないことになっている。



——体力回復訓練を系統的に展開。北京小学豊台万年花城分校の体育の教師・周会さんは、「初めは、ゲームや、体を慣らすための練習をメインにして、ジョギングの距離も600メートルまでに抑える。そして、生徒の身体能力の回復状況に応じて、少しずつ強度を上げていく」と説明する。


貴州省貴陽市第十六中学(中高一貫校)の体育教育研究グループのグループ長・塗棟軍氏は、「他より早く登校を再開した中学3年生の多くは、登校再開してすぐの時は、回復のための訓練でもしんどそうにしていたが、約1ヶ月間、系統的な訓練を受けて、身体能力が少しずつ回復している。今では、卒業前の身体能力測定に参加しており、なかなかの成績を出している」と説明する。


——競争する運動や試合などの再開は見合わせ。山西省太原市第十二中学の体育教師・王喆さんは、「普通なら5月末は、球技をしたり、バスケットのリーグ戦を実施したりするため、生徒たちの運動量も多くなる時期。でも、今年は状況が特殊で、子供たちが勝負に夢中になっているのに、体力が追い付かないという状況を避けるため、1000メートル走や試合などの競技は計画を見送った」と説明する。


——安全な距離を保ってマスクを取り、モニタリング記録。北京市東城区教育委員会の尤娜副委員長は、「身体能力を回復させるための訓練を行う時は、安全な距離を保っているのを前提に、生徒はマスクを着用する必要はない。生徒たちに、安全に運動し、N95マスクをして運動することがないようにと、特に注意を呼び掛けている」と説明する。


山西大学体育学院の陳安平院長は、「青少年の教育にとって、体育は非常に重要な役割があり、意志力を鍛えたり、人格を磨いたりする面で積極的な作用がある。新型コロナウイルス感染防止対策を順守することを前提に、体育の授業を十分に計画して行い、競技の種類も豊富にして、学生たちが運動を楽しみながら、体を鍛え、人格を磨き、意志力を鍛えることができるようにと、各学校に提案したい」と話す。(編集KN)


「人民網日本語版」2020年6月2日


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