錦織圭選手が運転する車の助手席に乗っている感覚を味わえる=ジャガー・ランドローバー・ジャパン提供
仮想の空間に身を置き、現実にはない存在を体感できるバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)が身近になってきた。「VR元年」といわれる今年は、ゴーグル型のゲーム機など関連の製品が続々と発売され、15日に千葉市の幕張メッセで開幕する「東京ゲームショウ」でも展示の目玉はVRだ。ビジネスでの活用も広がり、消費や仕事の現場が変わり始めている。
■今年は「VR元年」
「単なる『没入感』を越えた感覚を提供する」
東京ゲームショウ開幕を前に、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが13日開いた発表会で、国内・アジア地域責任者、盛田厚氏は、プレイステーション(PS)4向けに来月発売するVR端末「PSVR」について、こう力を込めた。
PSVRは、「ヘッドマウントディスプレー(HMD)」と呼ばれるゴーグル型端末で、PS4とつないで使う。頭につけると仮想の空間が広がり、首を回せば周囲が違和感なく見渡せる。その中で高層ビルの上に立つと、大人でも足がすくみ、その場でしゃがみ込んでしまうほどの迫力だ。人気シリーズの「バイオハザード」など、50以上の対応ソフトが近く発売される予定。4千万台超が売れたPS4で体験できるようになることで、VRは一気に身近になりそうだ。
■米国を中心に競争が激しく
今年に入り、米フェイスブック傘下のオキュラスや台湾のHTCも、高性能パソコンとつなぐHMDを発売。本格的なハードやソフトが投入される今年は「VR元年」と呼ばれ、東京ゲームショウでもVR関連が展示の中心になる。
VRという言葉が登場したのは…
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