力投する呉先発の池田=阪神甲子園球場、角野貴之撮影
(19日、選抜高校野球 呉6―5至学館)
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開幕戦で12回、160球を投げ抜いた。「長くて疲れました」。開会式から続いた緊張もとけ、甲子園初出場での勝利を喜んだ。
相手は出塁すると、とことん足で揺さぶりをかけてきた。無死で走者を許した回はすべて失点。「走者が気になって、ボール、ボールになってしまった」。それでも、自信がある低めへの制球力で崩れない。逆に先頭を抑えた計8イニングは無安打の好投だ。
九回は1点をかえし、なお1死二塁の場面で右中間に同点の二塁打。9番打者で打撃の自信は「ない」そうだが、「自分が取られた分は取り返そうと思った。たまたまです」。中村監督は「投打で勝負強い。物おじせず、のほほんとしている」と目を細める。
昨年1~3月は病気のため運動が出来ず、「もどかしくて悔しかった」。つらい時期を乗り越えた1年後は大舞台で完投一番乗り。「次の相手は優勝候補。楽しんで投げたい」(上山浩也)
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○中村監督(呉) 初出場。「監督を引き受けた時に『甲子園に』と言われたが、むちゃな話だと思った。こんなところまで来られるとは。涙が出た」
○新田(呉) 3安打の主将。「自分たちのつなぐ野球ができた。守りのミスなどを反省し、2回戦も頑張りたい」