輸入米が安く取引されるイメージ
国が管理する輸入米をめぐり、国が公表する価格より実質的に安く調達できる取引が行われていたことが、関係者への取材でわかった。国産米の値下がりを防ぐため、外国産のコメは国が管理しているが、実際は国の公表水準より安く市場に流通している可能性がある。山本有二農林水産相は16日の会見で、実態解明を始めることを明らかにした。
国際貿易交渉の合意で、日本は1995年から、高関税をかける代わりに一定量が定められた「ミニマムアクセス米」を輸入し、現在は年間77万トン。うち10万トンは主に外食産業向けで、売買同時入札(SBS)と呼ばれる制度で業者を決めている。
SBSでは、外国産を輸入して国に売る輸入業者と、そのコメを国から買って市場に卸す卸売業者がペアとなって入札が行われる。輸入から市場までの間に国が入ることで輸入米の市場価格を上げ、比較的高価な国産米を守る「関税」の役割がある。
東京都内の大手輸入業者による…