長崎くんちを見学した米国のケネディ駐日大使。くんち独特の、アンコールを求める「もってこーい」とのかけ声にも挑戦した=7日午後7時9分、長崎市、森本類撮影
長崎市の諏訪神社の秋の例大祭「長崎くんち」(国重要無形民俗文化財)が7日、始まった。六つの踊町(おどりちょう)が川船や唐人船といった町に伝わる趣向を凝らした演(だ)し物を奉納した。夜明けとともに幕を開けた諏訪神社での奉納で、筑後町は龍踊(じゃおどり)を披露。3体の龍が絡み合うように宙を舞った。
9日まで。諏訪神社など4カ所の踊場(おどりば)や、市中心部を練り歩く庭先回りで演し物を見ることができる。
米国のキャロライン・ケネディ駐日大使も長崎市を訪れて見学した。ケネディ大使は長崎原爆の日の平和祈念式典などで長崎市をこれまで3回訪れており、田上富久市長が「長崎の伝統にぜひ触れてほしい」と招待したという。
同席した田上市長によると、ケネディ大使は「こんなにアメイジングな(素晴らしい)ものは見たことがない」と話し、喜んでいた様子で、予定していた1時間を大幅に超えて2時間弱、見学。アンコールを意味する「もってこい」のかけ声を、観客とともに上げていた。田上市長は「一緒に祭りを盛り上げていただいた。長崎とアメリカの交流のいい思い出のシーンになったと思う」と話した。