大口病院の中毒死事件の経過 横浜市神奈川区の大口病院で入院患者2人が中毒死した事件で、4階に残された複数の未使用の点滴から、消毒液に含まれる界面活性剤が検出されたことが捜査関係者への取材でわかった。死亡した2人の他にも複数の患者が狙われた疑いがあり、動機面からの容疑者の絞り込みが難しくなっている。神奈川県警は、病院に出入りする人にも聴取の対象を広げて慎重に捜査を進めている。 横浜の患者中毒死 西川惣蔵(そうぞう)さん(88)と八巻(やまき)信雄さん(88)が中毒死した4階のナースステーションには未使用の点滴約50本が残され、このうち約10本のゴム栓部分に小さな穴が見つかった。県警が中身を調べたところ、一部から2人の中毒死の原因となった界面活性剤と同一とみられる成分を検出。院内にある消毒液「ヂアミトール」に含まれる成分と同じだった。ただ、入院患者50人の血液からは検出されなかったという。 事件が発覚してから20日で1カ月。異物の混入には注射器が使われたとみられ、県警は医療器具に詳しい関係者による犯行との見方を強めている。だが、いくつかの事情から捜査に時間がかかっている。 一つは、界面活性剤の殺傷力だ… |
未使用点滴から活性剤 横浜中毒死1カ月、絞れぬ容疑者
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