環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案について、与党は4日午後の衆院TPP特別委員会で採決する構えだ。山本有二農林水産相の失言をめぐり、野党4党は同日午前の国会対策委員長会談で、採決を容認できないとの認識で一致した。採決が強行された場合、国会の混乱が予想される。
自民党の小此木八郎国対委員長代理は同日午前の記者会見で、「農水大臣には与野党ともに厳しい思いを持っている一方、採決に加わらないというのは別問題だ」と述べ、予定通り同日午後の特別委で採決する考えを示した。
与野党は当初、TPPの承認案と関連法案の採決について、2日の特別委採決、4日の衆院本会議採決で合意。しかし、山本氏は1日夜、自民党議員のパーティーで、自らの「強行採決」発言に、「冗談を言ったら、クビになりそうになった」と言及。野党の民進、共産、自由、社民の4党の反発を受け、与党側は2日の採決を見送る代わりに、4日の特別委採決、8日の衆院本会議採決を提案していた。野党側は採決が強行された場合、山本氏への不信任案の提出も視野に入れている。