J3最年少デビューを果たしたFC東京の久保建英(左)=杉本康弘撮影
サッカーJ3は5日、各地であり、スペイン1部バルセロナの育成組織でプレー経験があるFC東京U23の久保建英(たけふさ)が、東京・駒沢陸上競技場で行われた長野戦に15歳5カ月1日で出場した。2004年にJ1東京ヴでデビューした元日本代表FW森本貴幸(川崎)以来の「中学生Jリーガー」となり、J3の最年少出場記録を塗り替えた。
背番号50をつけた久保は、後半開始から右FWとして出場。柔らかいボールタッチで相手をかわしたり、敵陣ゴール前へドリブルで切れ込んだりし、技術の高さを見せた。ただ、まだ167センチ、60キロの中学3年生。スピードやパワー、体格で相手に劣り、球にほとんど触れられなかった。シュートは打てず、得点を決められなかった。
観客は、J3では異例の7653人が集まった。久保は「できたプレーもあったが、きょうの出来は100点満点で15~20点。(Jリーグデビューは)ちょっと早く、レベル的には難しかった。また機会があれば、(ユース年代の試合と)遜色なくプレーできるようになりたい」と、手応えと課題を口にした。
J1最年少出場記録は、森本の15歳10カ月6日。J2では菊池大介(湘南)の16歳2カ月25日となっている。J3では、チームメートのMF平川怜が10月30日の相模原戦で記録した16歳6カ月10日だったが、更新した。この日、視察に訪れたJリーグの村井チェアマンは「強化と集客の両方ができるのは理想的。J1の戦いの中でプレーを見たい」と期待した。久保は18歳以下(U18)チーム所属で、Jリーグ公式戦に出場可能な「2種登録選手」。9月にインドであった16歳以下(U16)アジア選手権では、日本の4強入りに貢献した。