大阪府の松井一郎知事は9日、2025年の開催を目指す国際博覧会(万博)の基本構想を世耕弘成経済産業相に提出した。博覧会国際事務局(BIE)への立候補は政府がすることになっており、今後は経産省を中心に内容などを具体的に詰める。
府は今年度中の万博誘致の閣議了解を目標としている。パリも25年の万博誘致に意欲を見せており、今月中にもフランス政府が立候補を表明するとみられている。25年の開催地は18年にもBIE総会で決まる予定で、大阪開催が実現すれば国内では05年の愛知万博以来となる。
府の基本構想によると、万博は25年5~10月、「人類の健康・長寿への挑戦」をテーマに大阪市湾岸部の人工島「夢洲(ゆめしま)」で開催。会場建設費は1200億~1300億円と試算し、このほかに夢洲の追加の埋め立てや夢洲への地下鉄延伸などの関連事業費を700億円超と見積もる。運営費690億~740億円は入場料などで賄う方針。全国への経済効果は6・4兆円とみている。松井知事は構想提出後、記者団に「ライバル国に勝って万博を実現したい、という思いがより強くなった」と語った。
また、この日、東京都内で府、大阪市、関西の経済3団体など官民が合同で誘致を目指す「2025日本万国博覧会誘致委員会準備会」の発足式があった。年明けにも全国的な誘致委員会を立ち上げる方針。