国際博覧会の検討会に出席した松井一郎大阪府知事(中央)、元マラソン選手の増田明美氏(左)ら=15日午前、東京・霞が関
2025年に大阪での開催を目指す国際博覧会(万博)について、経済産業省は15日、有識者らによる2回目の検討会を開いた。同省は万博の概要を盛り込んだ報告書骨子案を提示。今後の企画に生かそうと、若者らのアイデアも紹介した。この日の協議を経て、報告書は3月にまとめる予定だ。
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報告書骨子案では、大学生や若手のビジネスマンらから集めた26の事業例のアイデアが紹介された。1回目の検討会で委員から「若者がわくわく感を持てるテーマを」と意見が相次いだため、同省は今回の骨子案で「次世代を担う若者も万博の事業展開の企画から実行までを担う」と提案。今後の事業に若者の声を生かしたいという。
若者らのアイデアは、日本のアニメなどのキャラクターを模したAI(人工知能)・ロボットが夜に会場案内やサービス提供をする▽AR(拡張現実)技術を使って世界のボランティア医師が途上国などの患者を無料で診断――など。
事例には、大阪大学医学部5年生の寺本将行さん(23)らが中高生や大学生の意見をもとにまとめた「若者100の提言書」の提案が多く含まれた。寺本さんはこの日の検討会に招かれ、ウェブ上に万博へのアイデアを投稿して意見を交わす「WAKAZO(若造)」を開設すると説明。「若者が万博を具体的に作り上げたい。私たちにぜひ懸けていただきたい」と訴えた。