手を合わせる(左から)田所大(だい)君(5)と姉のひなたちゃん(6)、父の生之(せいし)さん(46)。後方の楼門は青いシートで覆われていた=15日午後0時42分、熊本県阿蘇市、福岡亜純撮影
七五三の15日、熊本地震で被災した熊本県阿蘇市の阿蘇神社に、子ども連れの家族らが参拝に訪れた。例年、おはらいや祝詞(のりと)を受ける拝殿は全壊して解体中のため、地震後に造られた仮拝殿で成長を祈願した。
隣の同県高森町から3歳の長男三森海翔(かいと)君を連れて来た父健史さん(32)は、子どもたちの祈願にはいつも阿蘇神社を訪れるという。「今回もここで出来てよかった。少しでも早く復興してもらいたい」
福岡市中央区の5歳の双子、川野海路(みろ)君、陸羽(むう)君の父幸助さん(38)は実家が阿蘇神社の近くにある。地震後何度も訪れ、経営する美容室で集めた義援金を届けるなどしてきた。「せっかくなら復興祈願も込めて阿蘇神社で七五三をと思い、地元に帰って来ました」と話した。
神社によると、地震の影響かどうかは不明だが、今年の七五三の参拝は少なめだという。神社は1日から本格的な復旧工事を始めており、「安全に配慮しながら、できる限り行事は予定通り進め、参拝客を迎えていきたい」としている。(後藤たづ子)